コラム
プロフィール
高山かおる
- 足育研究会 代表
- 済生会川口総合病院皮膚科部長
- 東京医科歯科大学大学院 皮膚科学教室特任講師
- 医学博士
- 皮膚科専門医
- フットケア学会評議員
- 日本トータルフットマネジメント協会理事
- 接触皮膚炎・皮膚アレルギー学会評議員
洗えるマスクの配布にあたり(2020/05/27)
新型コロナウイルスの拡大に伴い、マスクの欠品にはだれもが頭を悩ませたと思います。
やっとこの頃、一部のドラックストアやまったくマスクと関係のないお店の店頭などに並ぶのを見るようになりました。
しかしまだまだ値段は高いですね!50枚で2500円くらいのものが多いでしょうか?
1 枚あたり50円で通常の5,6倍していますよね。
マスクは必要か
さて騒ぎの最初のころから「マスクは感染対策に意味があるのか」という議論が巻き起こっていましたね。
あるという意見やないという意見様々ありましたが、現在わかっている限り今回のウイルスの特徴として「症状のない人もかかっているかもしれない」ということがあります。このことがだれもかれもがマスクをしたほうがいい理由となりました。
わたしも通常は手術の時、特別の感染症にかかっている患者さんと接しない限りマスクをしないのですが、今回ばかりは患者様にはもちろん、一緒に働いているスタッフのために、 もしかしたら持っているかもしれないウイルスをうつすことはできないので、毎日マスクをするようにしています。
マスクは何のためにするのか
ということでマスクは必要であるということで間違いはありませんが、それはあくまでも日常的にはだれかにうつさないため、つまり「ひとのため」であります。
自分の感染予防のためということであれば、あまり意味はなくなります。
手がウイルスで汚染され、その手でマスクや目を触ればたちまち感染の危険にさらされます。
また人から飛沫を被ると、マスクの表面は汚れますので、またそのマスクを手で触ってしまえばたちまち感染のリスクにさらされます。
ですから気を付けるのであれば手をまめに洗う、エタノールで消毒する、顔 (特にマスク)は触らない、ゴーグルをつける(目からの感染を防ぐ)、などが加えて必要 になります。
そしてマスクは気を付けていても汚染されますからこまめに取り換える必要があります。
医療の現場ではうつらない・うつさないためには本来は一患者一枚です(今は できませんが・・)。
せっかく店頭にならんで高い値段で手に入れたマスクでも、もったいないからといって取り換えないのはかえって危ないということになるわけです。
おすすめは洗えるマスク
そこでおすすめは、このところすっかり日本で定着した洗えるマスクです。
すばらしく経済的で衛生的です。
1日2枚ほどもっていれば、汚れたかなあとおもったときに取り換えることができ、そして洗えますから何度でも使えます。
ネットにいれて洗濯機にいれて洗うでいいと思いますが、なんだか気になる方には下記に洗い方を説明したサイトがありますからご覧ください。
https://www.kao.com/jp/corporate/eisei/
衛生管理が特別に必要な職場を除き、いつもは洗えるマスクをする。高いマスクは買わないとすれば、早いうちにマスクの値段は元に戻るのではないでしょうか?
必要な場所に必要なものが適切に届くようにと願って、足育研究会では洗えるマスクをご希望のある会員の皆様に配布します。
2020年5月
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